電力系統での周波数のコントロール方法について(概要)

電力システムでは周波数を一定の範囲に制御しなければならないことを以前の記事でご紹介しました。少しおさらいすると、電力の需要と供給のバランスが崩れると周波数変動が発生し、元に戻すためには、需要に見合った負荷供給量(発電量)に調整する必要があるというお話でしたね。今回は、もう少し話だけ話を発展させて、負荷供給量の調整方法には負荷変動周期と負荷変動幅に応じて、4つの対応方法がありますが、それぞれがどのように周波数がコントロールされているのかについて、概要をご説明いたします。太陽光発電などの変動型の電源が多くなったときにどのような設備の運用が求められるかヒントになるかもしれませんので是非読んで見てください!

たとえば、電力需要(使われる電力量)と電力供給量のバランスが取れ、周波数もある程度一定のまま維持されていたものの、18時を境に太陽光発電からの供給が減ってくると、供給側でなにもしないと周波数は、図1のように下がってきてしまいます。

図1 周波数の推移

この時に周波数をキープするために供給側では具体的にどのような対応があるでしょうか?例えば昼間は発電していなかった火力発電所を稼働させて需要と供給のバランスをとるという方法もありますが、発電所の起動には時間を要してしまいどうしてもタイムラグが発生してしまうものです。予期せぬ天気の変化や設備のトラブルが起こった時、系統の安定性はどのように解決するのでしょうか。

実は電力システムの供給側では、「慣性応答」、「ガバナフリー」、「LFC」、「ELD」と呼ばれるアプローチで、それぞれの時間軸と変動幅で周波数の変化に対応しています。図2の通り、周波数の変化が発生してから、以下のように小幅ながら瞬時に対応できるものから少し時間はかかるが大幅に対応できるものとそれぞれに役割と特徴があります。

慣性応答:系統の周波数の変動をタービン・発電機の回転数の維持力=自己慣性力で補う

ガバナフリー:発電機に接続された蒸気タービンの飲み込み蒸気量を蒸気タービン入口の制御弁にて調整して回転数を維持する

LFC:ボイラへ投入される燃料量を短時間に小刻みに増減させて蒸気量を調整する

ELD:ボイラへ投入される燃料量を事前に定められた大きな負荷変化幅に応じて増減して蒸気量を調整する

別の記事で詳しくご紹介いたしますので是非そちらも読んで見てください!

図2 周波数制御の各アプローチ
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