汽力発電プラント基礎 (第2回)燃料の流れについて

汽力発電プラントについて基本的な知識を説明していきます。汽力発電プラントには、燃料、排ガス、給水・蒸気、冷却水などいくつかの流れがありますので一つずつ理解していきましょう。今回は、「燃料の流れ」について簡単に説明いたします。流れを追いかける中で、関連する設備の名前が出てきますので、設備の役割についても簡単に説明いたします。

1.燃料の流れ

汽力発電プラントの全体像を示したものが以下の図になります。その中で、燃料の流れは、赤い矢印で示されているものになります。ポイントに番号を振って説明してまいります。

出展:三菱重工ホームページ

2.燃料の受け入れ【図の①】

利用される燃料によって、さまざまなパターンが考えられます。石炭や石油コークスなどの固形燃料を取り扱う代表的な例として、今回は石炭を燃料とする場合をメインにご説明いたします。

燃料は船でインドネシアやオーストラリアなど海外の炭鉱から石炭船によって運ばれてくることが多いです。船が岸壁につくと、「アンローダー」と呼ばれるクレーンのような設備を使って船から石炭を荷揚げしていきます。

なお、生産プロセスから生み出される副生物(精油所では石油コークス、製紙・パルププラントでは黒液、製鉄プラントではBFGなど)を燃料とする場合など、利用する燃料の種類によって異なります。

3.燃料の搬送・貯蔵【図の②】

受け入れられた燃料はコンベヤを利用して運ばれ、燃料ヤードと呼ばれる貯蔵場所で保管されることになります。

燃料ヤードでは、「スタッカー」や「リクレーマー」というヤード機械が利用されています。スタッカーやリクレーマーと言う言葉は日常的にあまり使わない単語だと思いますが、スタッカーは英語で表現するとStackerであり日本語でいうと「積み上げる」というような意味になります。リクレーマーは、英語で表現するとReclaimerで、「(利用するために)回収する」というような意味になります。

スタッカーを使って燃料を貯炭場に積み上げ、リクレーマーを使ってそれを回収し、またコンベヤを通って、バンカーと呼ばれる設備に送られて利用していく流れになります。

工場の生産プロセスから生み出される副生物を燃料にする場合は、こうした設備は必要ではなく、配管等を通じて供給されています。

4.燃料を粉砕し、燃焼される【図の③から④】

燃料ヤードからコンベヤを通って搬出されてきた燃料は、いよいよ燃料として燃焼されるための工程に近づいてきます。まずバンカーと言われる設備に投入されます。

バンカーは燃料を一次的にボイラ手前で貯めておくことで燃料供給を安定されるために設置されています。

<バンカー・給炭機>

バンカ・給炭機・微粉炭機

バンカーに貯められた燃料は、給炭機によって払い出され、微粉炭機(ミルとも呼ばれる)という設備に送られ、細かく粉砕されます。燃料を効率よく燃焼させるために、運ばれてきた数cm程度の燃料を、微粒子(100μm)まで粉砕しています。粉砕された燃料は、一次空気押込通風機と呼ばれるファンによってボイラへ送り込まれ、バーナーで燃焼されます。

バイオマス燃料として利用されている木質ペレットもこの設備で粉砕され、バーナーに供給されています。

<微粉炭機(ミル)>

<バーナー>

まとめ

以上で、燃料の流れについての説明は終わりです。いかがでしたでしょうか?今後も説明記事を充実化してまいりますので是非お楽しみください!

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